農作業において何ができて、そして
何ができないかを評価することを農
作業アセスメントと言います。
福祉ではアセンスメントが一般的で
すので、それが農業版になったと考
えてもよいでしょう。アセスメント
は工賃を設定する際の根拠となるだ
けでなく、障害者がどれほど成長し
ているのかを測るものさしとしても
有効です。
特に自前型では、毎年行う農作業を
アセスメントの対象とすることで、
障害者の成長がわかりやすくなりま
す。例えば、マルチ張りでアセスメ
ントをする場合、
・弾性ポールを適切に設置できるか
・マルチングシートを固定できるか
あたりは一般的に評価項目に入りま
すが、では具体的に上の作業のどこ
を見るのかは、きちんと支援者同士
で細分化していかなければなりませ
ん。
弾性ポールの場合でしたら、適切に
土に刺せているのか、均等に置けて
いるのか、あるいは似た曲がり具合
で設置できているか等、さらに細か
い項目を作っておいた方がよいです。
なぜなら、マルチ張りにおいては具
体的にどの作業が課題となっている
からできないのかがわかるからです。
作業細分化して、どの工程がネック
かを浮き彫りにしていきましょう。
あとは評価方法もできる・できない
で白黒つけるのではなく、5段階程
度にしておいて、例えば除草でした
ら、
・草を手でぬける
・根ごと草を手でぬける
・道具を使った除草ができる
・農作物を傷つけない除草ができる
・草刈り機等を安全に使用できる
とツールを軸とした評価基準を難易
度順に設けてもよいです。しかし、
次のような評価基準を一緒にしてし
まいますと、
・台車での運搬ができる
・座りながら除草ができる
・30分間、集中して除草ができる
軸をツールにしたいのか、運動にし
たいのか、はたまた集中力にしたい
のかがわからなくなってしまいます
よね。
そもそも何を測りたかったのか?
軸をぶらさないようにしましょう。
障害特性に合った評価基準を軸とし
て、障害者の働きがいにつながる農
作業アセスメントができるとよいで
すね。
ではまた。