ひとつまえの記事で、農福連携には最低限、
・農家
・障害者
・農福連携技術支援者
・農福連携コーディネーター
という4つのロールが必要だと記しました。
ロールの理解がわかりやすいモデルが援農型
でしたね。役割ごとにいる場所が異なること
が多いモデルでした。農家はご自身の畑にい
らっしゃり、農福連携コーディネーターは事
務所に基本的にはおいでになります。そのあ
いだを障害者と支援者が自動車でいったりき
たりするわけでした。
対照的に、自前型の農福連携は農家や技術支
援者、コーディネーターといったロールが同
じ場所においでることが一般的です。
自前型というのは、事務所のすぐ傍らに自前
の畑あるいは借りている畑があり、そこで農
福連携を行うモデルのことを指します。また、
農業ガ福祉スル、つまりは農業をすることで
障害者によい影響を与えるといった趣旨の農
福連携になる傾向が強いと一般社団法人ノー
マポートは感じています。
2021年の三重県の農福連携技術支援者研修で
は、自前型の農福連携として農業大学校で実
習の講師をさせていただきました。
自前型の特徴としましては、援農型と比べて
販路まで考えなければならない点にあります。
したがって、事務所近くの畑で収穫された農
作物を袋詰めするといった出荷調整作業が大
切になってきます。上の研修でも実際に、皆
で袋詰めをしたキュウリに名前をつけるとい
った販売戦略まで視野に入れた実習を行いま
した。
援農型でしたら、野菜の販売は大概が農家の
ロールとして組み込まれますよね。
また、自前型の農福連携は技術支援者にその
農家のロールも背負っていただくことも少な
くありません。つまりは農作業指示もすべて
技術支援者がしなくてはならないということ
です。
もし農業の経験がこれからのフェーズで、か
つ自前型の農福連携をされたい場合は、農業
指導士との連携も視野に入れながら、スター
トされるとよいでしょう。
逆に、農家の方が農福連携をされる場合はも
ちろん農業技術をお持ちですので、福祉的な
理解を深めていくこと重要になってきます。
最後になりますが、自前型の醍醐味のひとつに、
作付計画があります。技術支援者が作付計画を
することも多いので、障害特性を踏まえた通年
の作付計画にもトライしていきましょう。
作付計画の作成はなかなか大変ですけれども、
逆に障害者自身の成長機会や障害軽減の機会と
捉えていただくと、やりがいがある仕事にもな
ってきます。
ではまた。
▶参考
農福連携技術支援者研修シラバス
三重県の農福連携等推進ビジョン
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