援農型の農福連携では、移動に軽自動車
を用いることが多いので、現場に持って
いくツールをよく考えておく必要があり
ます。あまり荷物が乗りませんものね。
まず農具等は基本的に連携先の農家から
借りるようにしましょう。そもそも軽自
動車に入る農具は限られてしまいます。
では何が必要かと申しますと、現場での
安全管理ができるものになります。
・救急箱(服薬されている方の薬も確認)
・クーラーバックス(夏場の飲料水用)
・予備の軍手や作業着、帽子
あたりは現場に持っていきたいところで
す。これだけで結構、スペースの余裕が
なくなってきますけれども、農福連携が
深まるにつれて、障害者自身が所有する
マイ農具(もちろん鋏や鎌といった小さ
なものですが)やバイタルセンシングと
いった現場スタッフの健康管理をデータ
から支援するためのツールが加わってき
たりします。
ぜひ障害者が安全に、安心して働けるツ
ールをお運びになってください。
また、その地域の圃場へ移動する日々と
いうのも物語が起きやすく、それ自体が
援農型農福連携のツールと言えるかもし
れません。つまりはブランディングです。
実際、圃場への移動中にたまたま通りか
かった農家から「今日はどこに行くの?」
等、声をかけられることも援農型の場合
は珍しくありません。農家同士の交流が
ある場合は、「ああ、あそこは行かなく
よいから、うち手伝ってよ(笑)」と冗
談が飛び交うこともあります。
ここまでくると地域に根付いた農福連携
と言えそうですね。
地域の農業と福祉に貢献することは、あ
る意味、農福連携のたいせつなロールの
ひとつになります。そして、この地域貢
献というロールをツールやルールとして
とらえ直していただくことで、また新た
な農福連携の可能性がでてきたりするの
です。
ぜひプロセスが豊かな農福連携への道
を歩まれてください。
ではまた。