【代 表 挨 拶】

創始者への稜威
障害をお持ちの方の才能を十分発揮できるよう、特例子会社にぜひ農福連携をして欲しい。父高草志郎のそんな想いから一般社団法人ノーマポートは横浜港の近くに創られました。誰もが働きがいと生きがいを持って暮らせる社会を実現する「ノーマライゼーション」と、港を意味する「ポート」を合わせた社名になります。
父の急逝により、私は急遽事業を継ぐ形となりましたが、多くの方々からご支援とご指導を頂戴し、ノーマポートは港であり続けることができました。また父の仕事仲間であった方々と今でも農福連携でご一緒させていただいている環境にも深く感謝しています。父と私の関係は親子というより親友(あるいは悪友)に近く、ともに笑いつくした時間を過ごせましたので悔いはありません。ただもしも望みがひとつ叶うなら、皆さまと一緒になって農福連携をしている今を父に少し見せたかったなと、時折ふと感じます。農福連携事業の一切は今後も父に奉げてまいります。
さて、農家の高齢化と人手不足はまさに一刻を争い、農福連携へのご期待は日ごとに高まっているように見受けられます。ところが、農福連携という言葉が使われはじめたのは2010年頃からですので、農福連携ひとすじ50年といった方はまだあまりおいでにならないのが現状です。このような背景から、農福連携に関わる方々は多様な経歴をお持ちの傾向にあります。実際に私も農福連携の他に、米国プロテニス協会や表千家に籍を置いて十数年経ちますので、人材育成の際には身体的なアプローチ(利き目の話はどこかで覚えていってくださいね)をすることが多いですし、イベントの際には障害をお持ちの方が作られた上質の茶碗や抹茶、和菓子、花を使わせていただき、本格的な茶会を農福連携の現場である圃場で開いたりしています。皆さまにおかれましても、障害の有無にかかわらず、ぜひ農福連携推進のために、様々な経験から培われたお力をお借りできたら幸いです。
実は農福連携の根源的な課題は次のように集約されるのではないでしょうか。
・農業側と福祉側の相互理解不足
この課題解決に向け、ノーマポートは農業側と福祉側をつなぐ港(場)でありたいと考えます。持続可能な農福連携実現のためには、まず先行優良事例のモデルをマネされるのがよいです。モデル(型)という以上、レシピさえあれば複製可能、つまりマネができるのです。そのモデルとレシピはノーマポートでもご提供していきたいと考えています。皆さまの航海がよき旅になることを祈りながら。
代表理事 高草雄士
【代表理事プロフィール】
高草 雄士 / TAKAKUSA Kazuto
農福連携技術支援者研修や自治体向けセミナー等の講師を担当し、農福連携の啓発や人材育成に注力する。企業参入型の農福連携においては、障害をお持ちの方が安心して安全に働ける環境づくりだけでなく、障害特性に合わせた成長機会の提供をし、就労継続と農作業効率化を図っている。座右の銘は晴耕雨読。
【所属】
ノウトク(農福連携特例子会社連絡会)(代表)
一般社団法人日本農福連携協会(アナリスト)
農園型障害者雇用問題研究会
特定非営利活動法人わかくさ福祉会(障害者雇用支援員)
特定非営利活動法人読書普及協会(理事長)
米国プロテニス協会・表千家
【創設者プロフィール】
高草 志郎 / Takakusa Shiro
2011年4月から2016年3月まで伊藤忠テクノソリューションズ株式会社の特例子会社「株式会社ひなり」の代表取締役社長を務めた。その特例子会社の職域として浜松市において特例子会社として初めての農家から農作業を請負い障がい者と共に働く農福連携モデルを立ち上げ、それまで農業と福祉という関係から企業が加わり、それぞれの課題を解決する「農福産連携」を構築する。
株式会社ひなりを退任後2016年6月17日に現在のノーマポートを設立し、それまでの経験を活かし農福産連携モデルを推進する活動に取り組み、農福連携に関する調査や農福連携に関わる講演、また特例子会社等で農福産連携を始める際の立ち上げ支援から業務継続・拡大や農福コーディネーター・農福サポーターの養成研修などを行った。農福に関わるようになった特例子会社が多くなったことで、さらに農福産連携の活性化のために「農福連携特例子会社連絡会」の事務局として運営し農福連携推進に注力する。
【メディア】
「笑顔つなぐ はままつのユニバーサル農業 第2版」

【所属】
農福連携特例子会社連絡会(創設者)
特定非営利活動法人わかくさ福祉会(副理事長)
特定非営利活動法人くらしえんしごとえん(理事)
浜松市ユニバーサル農業研究会(会員)